厳しい日のスタートである
2008年1月1日。世間はめでたい正月であるが、成人ADHD患者にとっては厳しい日々のスタートの日である。
このブログでも何度も記載しましたが、リタリン(CG202)は厳格な流通管理が敷かれ、
ナルコレプシーに精通したとリタリン流通管理委員会が認めた医師が、ナルコレプシーと診断された患者以外はリタリンの処方は出来なくなります。
- リタリン流通管理委員会
http://www.novartis.co.jp/ritalin/index.html
リタリンの「うつ病」からの適用削除と併せて承認されたコンサータは小児ADHDに精通したとコンサータ錠適正流通管理委員会が認めた医師が、「小児(6歳以上18歳未満)」のADHDと診断された患者以外には処方することは出来ません。
- コンサータ錠適正流通管理委員会
http://www.ad-hd.jp/
リタリンもコンサータも適用外処方を行った場合は、登録医から削除する(すなわちリタリン、コンサータの処方が出来なくなる)というペナルティが科されることになっています。従って、慣例的に成人・小児のADHDに対してリタリンを処方されていた人に対する処置としては、
- 小児のADHD
- 成人のADHD
リタリンから適用薬無し
という状況になります。
syncも職を失いつつあります
syncも半年前にADHD専門医によって診断され、リタリンによる薬物療法が始まっていましたが、
突然の厚生労働省・毎日新聞・ノバルティスファーマの三者による僅かな期間による報道→手続き→決定という形で
リタリンという翼は奪われることになりました。
仕事でも「物事の優先順位が付けられていない」「長期展望が考えられない」「すぐに気が散る」という状態が改善されつつあったのが、
元戻りです。その元戻りの状況を見て上司からは罵詈雑言を受け、さらにはリタリンに対する偏見から「薬物中毒」というレッテルを貼られて、
結果的に二次疾患としてのうつ病が再発してしまいました。
現時点では今の会社を離職こそはしてませんが、退職は避けられない状態にあります。
上司からは「パフォーマンス不足」という言葉で追い詰められました。
舛添要一厚生労働大臣!
厚生労働省の官僚の方!
ノバルティスファーマの方!
ヤンセンファーマの方!
我々は見捨てられてしまったのですか?
成人のADHDの人間は普通の会社で仕事をするなということなのですか?
目の前に薬があるのに、「悪用防止」の名の下に薬は手に入らずにさっさとのたれ死んでしまえってことなのですか?
発達障害であることが気づいたのがたまたま成人になってからだったということなのに、成人だという理由だけでコンサータも絶対に手に入らないって何故ですか?
年金問題、C型肝炎の問題など厚生労働省に問題が山積みであることは承知しています。
でも、リタリン・コンサータの厳格な流通規制で成人のADHD患者は「見捨てられている」と感じ、既に何とか頑張ってきた職を失いつつある人間があることを認識してください。
2007年12月28日 sync