羽田空港→仙台空港
機内はほぼ満席
羽田発仙台行きのANA臨時便。B737-800でしたが、ほぼ満席でした。
プレミアムクラスは販売されていなかったが、実際の席には座っている人が。
一般席として解放されていたのかも。
津波の爪痕がかなり激しい
仙台空港へのアプローチは、いつもそうだが海側から。
上空から見ると不自然になぎ倒された防潮林が見える。すべて津波の爪痕。
着陸後、タキシング中、周囲は津波で破壊されて滑走路にあったが、空港再開のために除去された壊れた車の山。
元々は空港駐車場に止めてあった物であろうか。
仙台アプローチの機内では窓の外を見ている人が多かったです。
観光バスで仮到着ロビーへ
仙台空港は本来、ボーディングブリッジがありますが、
ターミナルビルはまるまる津波の影響で使えない状態にあります。
タラップで地上に降りてから、普通の観光バスがランプバスの代わりになって、それに乗って仮到着ロビーまで。
到着ロビーの一部が仮ターミナルの全部
https://www.ana.co.jp/topics/notice_sendai/sdj_map.html
国内線到着ロビーに仕切りを作って、半分は到着ロビー、半分は出発ロビーになっています。
上記のANAのサイトの左側に仮設トイレとありますが、実際はそこがJALの受付カウンターです。
空港全体が現在でも停電が続いており、自家発電装置による運用を行っているとのことです。
でも、ロビーでは営業再開したレンタカー屋の送迎や、「牛タン弁当いかがですかぁ」と宣伝している売店のが活気があって、元気をいただきました。
写真
中の建物が従来のターミナルビル。津波で壊滅的な被害が出ています。
仮設ターミナル入り口。
仙台空港アクセス鉄道の駅。復旧の見通しは立っていません。
仙台駅周辺
普通の日曜日並みの人出
バスは仙台駅東口に到着。東西自由通路は既に通れるようになっており、普通の日曜日並みの混雑ぶり。
S-PAL(駅ビル)では「スリにご注意」の館内アナウンスが流れるほど。自由通路のマックは臨時休業でしたが。
仙台駅→山形空港→羽田空港
臨時直行バス
戻りのルートはいろいろ考えたが、震災直後から東北のハブ空港になっている山形空港を利用することにした。
http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020054/idoshudan.html
に掲載されている、山形空港直行ライナーで移動。
仙台駅東口・代ゼミ前に特設カウンターが出来ていて、そこで出発30分前から乗車券が購入出来る。
予約不要でした。運賃は2,000円で、所要時間は山形空港まで80分ほど。
東北のハブ空港・山形空港
震災直後から東北のハブ空港となっている山形空港。
臨時便増発で新幹線の代わりを担っています。
臨時時刻表。
JALカウンター
JAL機。MD-90。
9年ぶりの就航となるANAの臨時カウンター
ANA機。B737-800。
山形〜羽田線を意地でも残した山形県とJALの功績
2002年に山形〜羽田線をANAが廃止し、羽田との空路が無いと困ると言うことで山形県が頼み込んで旧JASが引き受けたのがこの山形〜羽田線です。
JALとJASが合併し、JALになってもこの路線は山形県からの財政支援を受けながらも何とか路線を維持し続けていました。機材はどんどん小さくなり現在はE-70という小型ジェット機1往復という路線ではありましたが、細々と定期便が飛び続けていました。
そして、JALは経営破綻。その経営破綻の要因は様々でしょうが、自治体からの要請でANAが撤退した不採算路線を維持し続けているというのもその一つと言われています。
しかし、それでもこの山形〜羽田線は廃止されずに山形県とJALの意地によって運営され続けていたことが、仙台空港の大津波による大打撃と東北新幹線のストップという、東京〜仙台の大動脈のバイパスルートをスムースに開設出来たのは事実だと思うのです。純粋に民間の経営でシビアに路線を統廃合できるANAと、自治体の要請による「維持路線」を担ってきたJALという日本の2大航空会社は置かれている立場が違うと思いつつ、JALの臨時便で山形を後にしました。