syncのにっきver3.0

syncが思うことを色々と。

後輩だろうと思う増田の人へ

スキルは磨けないし、強靱な精神を持っているかどうかで判断を

僕の新入社員の時と全く同じ状況でかつ同じ事を思っている人を増田で発見。
新卒で入社して一年

うちの職場は、なんというか、生ぬるい。
もちろん仕事がないかといえばそういう訳でもなく、
毎日20時21時まで残業するのが当たり前。
でもそれほど切羽詰っているわけでもないから、
定時に帰っても特に問題ないし、皆ちょこちょこと有給で休みを取る。

まぁ、syncも大手SIerでコードは全く書かない仕事だったから同じ感覚を入社当時は持っていた。
組織統合まではそれなりのパフォーマンスを上げていたし、2年目にはデスマでもなく、普通に忙しくなって年収600万も貰っていた。

が、組織改編で管理職だらけの逆三角形の組織になり、そこでデスマプロジェクトに巻き込まれて、メンヘラーになったのは前述の通り。
メンヘラーになってからは、病気を理由に成果主義の成果は出ていないことにされて、年収は下がる一方だった。

退職直前に至っては新入社員と同額まで下げられる恐れもあった。

この増田氏に言いたいのは、いつまでもぬるま湯のような環境が続く訳ではない。
そして、上流工程なのでプロジェクト管理とか請負社員とかの管理とか管理系の業務が多いだろう。
電機メーカだと特許ノルマとかも科せられるかもしれない。
オープンソース系とかの仕事は出来ないが、大手ならではの経験を今の内に積んでおくのがいいだろう。

そして、組織改編とか、明らかなデスマとか、危険を君を襲うときが来る。
その時にそれを乗り切れられるか、その時には自分の精神がその過酷な環境に耐えられるかどうか否かを、出来るだけ早い段階で決断し、
耐えられないと判断したら、さっさと転職することをオススメする。

syncが転職に踏み切れなかった2003年頃とは違い、今では更に転職に対するハードルは下がっている。
20代なら転職市場が急激に悪化しない限りでは大手でも採用の可能性はある。

そうでないと、syncのようにメンヘラー生活を何年も続けて、給料も下がり、コードを書いた経験は無いのに年齢だけ30代というIT業界では
市場価値の無いような人間に陥ってしまいかねない。

「ゆで蛙」という言葉がある。
google:ゆで蛙

ぬるま湯につかっているといつのまにか蛙はゆだって死んでしまうという意味だが、ゆで蛙にならないように、

  • 世間と市場はどのような状態か日経や経済雑誌で随時把握する
  • 自分の労働市場での価値がいくらくらいか客観的に把握する
  • 精神を患うリスクのあるような環境の変化の察知(例:急激な組織改編による混乱)

を忘れないで欲しい。

syncのように市場価値の無くなったITエンジニアにならないことを切に祈る。

ちなみに

当時は貯金はあったが、メンヘル休職期間の生活費で全て消えましたorz

増田の人への反論エントリ

総論反対でも、各論には同意

これ読んで「転職考えろ」とか言ってるやつってアホだろ - I 慣性という名の惰性 I
上記の増田エントリに対する反論エントリも出ている。
僕はこのエントリに関して総論反対でも、各論には同意です。

個人的な意見だと断った上で、言う。

  • はてブをビジネスで使うことは当分ない。況や増田をや。
  • AJAXは個人的には便利だけど、日本版SOX法の施行を考えると、とてもじゃないけど社内文書管理システムには使えない(ログが残らない、というか静的でない時点でアウト)
  • Google Docsがいくらよくても、企業がスタンドアロンのWord、Excel、PowerPointを捨てることは当分ありえない(仮にGoogle Docsを使って情報漏洩が起きた場合、にアウトになるのは使った企業であって、Googleに責任はいかない)
  • その他諸々、はてなとかなんだかんだの「Web2.0的サービス」は、レガシーなシステムに則ったビジネスをやってる法人に対してはとてもじゃないけど使えない(リーガルリスクを負うのは採用した企業側だからね)

この辺はよくわかります。J-SOX法導入で、強固な内部統制が求められている時点で何でもかんでも導入できる訳ではない。
Google DocsGoogleデスクトップGmailの使用が許されている大手SIer、大手電機メーカ、第一種通信事業者、金融機関、政府機関で許されているって話を聞いたことはありますか?

増田氏は「職場がぬるい」とか言う前に、「自分が面倒見ているシステムが止まるとどうなるか?」という想像力をまずは涵養することをお勧め。

仮に増田氏が優秀な技術者で、すばらしいシステムを導入したとしてだ。「お前らがオナニーで変な技術導入してこっちはずいぶん迷惑してるんだ。もし動かなかったら責任取れよ」と現場に言われたら、君責任取れるの?という話なんだ。でかい企業で働くってのはそういうことだよ。でかい企業というのは、従業員の個人の能力(上にせよ下にせよ)のばらつきと業績をリンクさせないということに心血を注いできた組織なわけで、ぽっと出の新人にとやかくいわれて揺らぐような生っちょろい組織じゃないんだよ。

大企業は金融(銀行・証券など)、電気、通信、運輸、役所など止まった途端に新聞に載るようなシステムを如何に安定稼働させるかがその社会的役割だと思っている、だから、いろいろ言われている最先端技術の導入には慎重、というか否定的。
システムが止まったときの保証とかを考えると危ない橋は渡れない訳で。

大企業のSEになるというのはその役割を担うと言うことを認識しべきというのも同意。

このエントリを踏まえての増田氏へのアドバイス

でも、大企業にそのまま何も考えずに居ろとは絶対に言わない。
大企業には社畜にさせようとする周囲の変な声(結婚しろ、家を買えなど)には騙されないように。

僕が退職した会社のようにリストラや組織統合で環境が激変したりすることもあるし、労働紛争を起こさないためにパワハラを行うような管理職も解雇されることは無い。それで精神を患うリスクはある。

繰り返しになるが、周囲の変化と危機を察知する能力は身につけ、自分の市場価値を意識しながら技術の向上に励むべし。

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