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浪江町・津島の「東電セシウム観光」の貼り紙について

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浪江町津島のある民家に張り出されている怒りの張り紙について

昨年11月から線量計を持って、福島第一原発の警戒区域限界で線量測定をしています。
その中で一番多く行った場所が浪江町津島です。

震災直後に浪江町民が殺到して数日滞在したが、SPEEDIの計測結果で実は高線量地域だったことが判明した場所でもあります。
原発から30km離れているので、警戒区域外で立ち入りは可能ですが、計画的避難区域のため、宿泊は出来ません。
今後警戒区域の再編で「帰還困難区域」になる可能性がある地域です。

僕はここの場所に幾たびと足を運び、線量測定をしてきました。
その中で気付いたのが次の貼り紙です。

2011年12月4日撮影


「放射能体験ツアー大募集中!!
 東電セシウム観光 先着100名無料」

・・・帰れない民家の主の悲痛が刺さるのです。

2011年12月18日撮影


貼り紙が2枚増えていました。
「拝啓 東京電力殿
 仮設でパチンコ出来るのも東電さんのおかげです
 仮設で涙流すのも東電さんのおかげです
 東電さんよありがとう
 十二月十二日 里帰り」

「今日も暮ゆく仮設の村で
 友よつらかろ
 せつなかろ
 いつか帰る日を想い」

このあと2012年2月29日、4月29日にも行きましたが写真はありません。

2012年6月19日撮影


貼り紙が更に2枚増えていました。
「今年はまだ梅の花開花せず
 「主なしとて春を忘るな」
 平成二十四年四月一日 一時帰宅」

「二人が絆が深いのは
 東電さんのおかげです
 東電さんよありがとう」
(ご夫婦と思われる写真付き)

浪江町津島に帰れない悲痛な思いと東電への痛烈な皮肉で埋め尽くされています。
そして台風4号が日本直撃。福島県を縦断していきました。

2012年6月20日撮影


台風一過。天気は良くなりましたが、貼り紙はほとんど吹き飛ばされていました。

「東電セシウム観光」の貼り紙はNHK Eテレでも放映されたと聞いていますので、その後の経緯をまとめてエントリにしました。

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