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syncが思うことを色々と。

増田の人への反論エントリ

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総論反対でも、各論には同意

これ読んで「転職考えろ」とか言ってるやつってアホだろ - I 慣性という名の惰性 I
上記の増田エントリに対する反論エントリも出ている。
僕はこのエントリに関して総論反対でも、各論には同意です。

個人的な意見だと断った上で、言う。

  • はてブをビジネスで使うことは当分ない。況や増田をや。
  • AJAXは個人的には便利だけど、日本版SOX法の施行を考えると、とてもじゃないけど社内文書管理システムには使えない(ログが残らない、というか静的でない時点でアウト)
  • Google Docsがいくらよくても、企業がスタンドアロンのWord、Excel、PowerPointを捨てることは当分ありえない(仮にGoogle Docsを使って情報漏洩が起きた場合、にアウトになるのは使った企業であって、Googleに責任はいかない)
  • その他諸々、はてなとかなんだかんだの「Web2.0的サービス」は、レガシーなシステムに則ったビジネスをやってる法人に対してはとてもじゃないけど使えない(リーガルリスクを負うのは採用した企業側だからね)

この辺はよくわかります。J-SOX法導入で、強固な内部統制が求められている時点で何でもかんでも導入できる訳ではない。
Google DocsGoogleデスクトップGmailの使用が許されている大手SIer、大手電機メーカ、第一種通信事業者、金融機関、政府機関で許されているって話を聞いたことはありますか?

増田氏は「職場がぬるい」とか言う前に、「自分が面倒見ているシステムが止まるとどうなるか?」という想像力をまずは涵養することをお勧め。

仮に増田氏が優秀な技術者で、すばらしいシステムを導入したとしてだ。「お前らがオナニーで変な技術導入してこっちはずいぶん迷惑してるんだ。もし動かなかったら責任取れよ」と現場に言われたら、君責任取れるの?という話なんだ。でかい企業で働くってのはそういうことだよ。でかい企業というのは、従業員の個人の能力(上にせよ下にせよ)のばらつきと業績をリンクさせないということに心血を注いできた組織なわけで、ぽっと出の新人にとやかくいわれて揺らぐような生っちょろい組織じゃないんだよ。

大企業は金融(銀行・証券など)、電気、通信、運輸、役所など止まった途端に新聞に載るようなシステムを如何に安定稼働させるかがその社会的役割だと思っている、だから、いろいろ言われている最先端技術の導入には慎重、というか否定的。
システムが止まったときの保証とかを考えると危ない橋は渡れない訳で。

大企業のSEになるというのはその役割を担うと言うことを認識しべきというのも同意。

このエントリを踏まえての増田氏へのアドバイス

でも、大企業にそのまま何も考えずに居ろとは絶対に言わない。
大企業には社畜にさせようとする周囲の変な声(結婚しろ、家を買えなど)には騙されないように。

僕が退職した会社のようにリストラや組織統合で環境が激変したりすることもあるし、労働紛争を起こさないためにパワハラを行うような管理職も解雇されることは無い。それで精神を患うリスクはある。

繰り返しになるが、周囲の変化と危機を察知する能力は身につけ、自分の市場価値を意識しながら技術の向上に励むべし。

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